家具制作鯛工房

モダンでシンプルな家具を制作する家具椅子工房です

木工旋盤 WT-300 のチューンナップ 3

WT-300には様々な弱点があり、前回はその一つの応急修理的インプループを紹介しました。
今回は、以前から気になっていた、モーターベースの改良を行いました。

私のマシンは、おそらく、かなり初期のものですので、その後の機種についての詳しいことは知りませんが、この機種のモーターベースには、2つの欠点があります。
一つは、モーターベース(アッパー)とモーターベース(ロア)(名称は適当)に1.5mm前後のギャップがあり、ずれてプーリーがカバーに触れる場合があるのです。

また、モーターベース(アッパー)のピボットのヒンジピン両端のスナップリングにも1mm程度のギャップがあり、やはり異音の原因になっています。
つまり、二重にずれる原因があるのです。

そこで、アッパーとロアの間に、ちょうどいい厚みのワッシャーを挟み、ヒンジピンを省き、両端を2個のボルトで固定しました(ワッシャーは左側に挟んでいる)。
運転中、モーターベース(アッパー)は常に振動します。手持ちのナットがなくてダブルで使用していません。スプリングワッシャーを挟んで締めただけですので緩む可能性がありますが、取りあえず間に合わせました(右側6角穴付ボタンボルトは個人的好み。左は6角レンチが入らないので普通の6角ボルトを使用)。

次の問題点は、モーターベース(ロア)の取り付けがお粗末なことです。ヘッドストックボディのソール部分に2本のボルトで取り付けてあり、高さ調整はナットの位置で行うというインチキさです。前後の振動の原因になっていて、購入後から気になっていましたが、面倒でそのままだったのです。

WT-300モーターベース部 木材でスペーサーを製作し、これを介してヘッドストックボディとモーター部を固定しました。これでモーターベース(ロア)の水平は、ある程度出たと思います。また、木製スペーサー幅は40mmですので、前後方向の振動も押えられると思います。
ヘッドストックボディソール部分がアンダーテーパーになっているので、右側のボルトが入る部分に、ちょうどいい厚みのワッシャーをスペーサーとしています(若干変形するでしょうが、中央部なので大した影響はありますまい)。

右に丸穴が一つ開いていましたので、長い木ネジで作業台の甲板と固定しました。木製スペーサーは1ピースに見えますが、2ピースを接着しています。

簡単な改造ですが、モーター部分のガタも無くなり、しっかり固定され、振動も減りました。