家具制作鯛工房

モダンでシンプルな家具を制作する家具椅子工房です

型番不明アームチェア

型番等、詳細が分からない椅子です。
実測し図面化しましたので、椅子設計上、何らかの参考にして頂ければ幸いです。

型番名、画像等の情報がありましたら御教授ください。

この椅子は、一見シンプルに見えますが、ディテールは結構こだわっています。そのために、製造は意外に面倒だと思われます。

その、「こだわり」の効果が出ているかと言えば、そうでもないような気がします。
そこが、椅子デザインの難しい所で、矯めつ眇めつこだわっても、「こだわり」が空回りするという現実は、時折訪れ、自縄自縛から解放されないまま、結果を伴わない場合が多いのはネックです(個人的な話です)。
それは兎も角・・・。

この椅子は、張り直しのために持ち込まれました。
張り直した後よりも、コードが緩んで、座面が下がった方が、ひじ掛けの位置が、私にはぴったりくるようです。
その場合、まるで、安楽椅子のように座り心地がいいのには驚きました。
ただし、ダイニングチェアとして見ると、食事の際には、いちいち上体を起こさなければならないという問題があります。
これはデンマーク製の椅子全般に言えるもので、習慣の違いに依るとしか言えません。

デザインについて言えば、この椅子は、コンテンポラリーチェアに分類されますが、膨大な種類がある、その中で、この椅子のタイプが、どのように呼ばれるかは分かりません。
ただし、このデサインは、一世を風靡したのは間違いなく、スーパージェレーラもこのタイプです。

その特徴は、サイドシートレールと前足が、90度の関係であること。つまり、前脚は後ろへ傾斜します(ただし、この椅子は、前脚下部に「R」をつけて絞っているので、傾斜は目立ちません)。
後脚が前方へ傾斜し、背もたれ部分で「く」の字に折れている点等です。

正確な治具を用いての採寸ではありませんので、不正確な部分がかなりあるかと思います。
また、使用によっては、各部寸法が違っている場合もあります。
そのために、カタログデータとは違っている部分もあるかと思いますが、敢えてそのまま載せています。

注意事項
注1:この椅子はカノコ編です。
注2:図面は、敢えて縮尺を統一していません。見にくい部分は、一部拡大表示しています。
注3:図法も敢えて無視している部分があります。
注4:採寸はペーパーコードを取り去った状態で行っています。
注5:背板取付部分は前縁と平行描写ですが、寸法取り忘れのため想像です。
注6:作図はSakraCadで行いました。フリーの機械系2D-CADです。直感的で使いやすいと思います。

正面図:各部の寸法 側面図:各部の寸法 上面図:各部の寸法 詳細図1:各部の寸法 詳細図2:各部の寸法