乾燥
前回の木取作業は、先ず、全ての丸棒を先に作ります。
ここでの丸棒とは、脚、スピンドル、ストレッチャーです。
そして、前述の万能(?)乾燥炉に入れて強制乾燥させておきます。
乾燥炉の奥行はかなり深く、両サイドにドアがあり、両方から使用するようになっています。
それでも、参加者が8名ですと、乾燥炉は部品で一杯です。
画像は、キルン内部。
両サイドにドアが付いています。
ストレッチャーやスピンドル等、柄側(オス側)になる部品は、完全乾燥させなければなければなりません。
木材中の含水率が高ければ、組立後に乾燥が進み、柄部がぐらぐらになるからです。
日本の気乾含水率程度(含水率:15%)ですと、まだ乾燥不足です。
太めに作り、無理矢理叩き込んでも、冷暖房の効いた現在の住宅では、将来確実に緩みます。
参考までに、直径20㎜の「人工乾燥材」をスーパードライさせますと、約0.5mm収縮します。
全ての丸棒は、直径で10%程度大きく作り、乾燥炉に投入しておきます。約1割収縮するわけです。
次に、曲げ部品の製作、シート加工に入ります。
その間、乾燥が進むというわけです。
乾燥が終了した部品の断面は、見事に楕円になっています。
シートや脚への穴あけ後、つまり、組立前になりますが、再度旋盤にかけて、ファインターニングします。
穴に合わせて柄部分を仕上るのです。
(2015/04/21)