ナチュラルラッシュの座編み
米国産のガマの葉を用いての座張りです。ガマは葉を用います。茎は硬くて座編みには使えません。日本のガマと基本的には同じものですが、日本のものよりかなり大ぶりです。もちろん入手できれば日本のガマの葉も使えます。
ガマの英名キャタイル(Cattail)とは、猫のしっぽ(Cat Tail)の意味だそうです。ガマの穂がそれに似ているからでしょう。
■材料の準備
使用する材料は水で十分濡らし、ビニールシートなどで一晩くるんで柔らかくしておきます。乾燥したままですと材料が折れてしまいます。ダメージのあるものは除き、同じ位の長さの葉を二枚選びます。先端の細い部分を軽く引っ張り、弱くて切れる所を除去します。根元も十センチ前後をハサミでカットします。次に、厚さを均等にするために、先端と末どうしを合わせます。合わせ方は葉の表面同士をくっつけないよう、茶碗を重ねるように合わせます。この二本を撚りながら編んでいきます。
■手順 1
座面の形状が台形の場合は、やはり左右の三角ゾーンから処理していきます。編んでいく方法は二種類あります。第一の方法は、紐でバックレールにループを作り、それにガマの葉をくくり付けるという方法です(参照:当 HP、ペーパーコードの座編み (1)、編み方 (3))(ただし、これはお勧めの方法ではない)。
第二の方法は、ガマの葉を一本一本糸や紐でサイドシートレールに固定していくというものです。今回は第二の方法で編んでいきます。ガマの葉の先端を折って二重にして丈夫な糸や紐でくくり付け、撚りながら張っていきます。表面の見える部分はしっかり撚りをかけますが、見えない下面はそれほど撚らなくてもかまいません。
■手順 2
三角ゾーンが終わったら連続して編んでいきます。編み方は当 HP、ペーパーコードの座編み (1)、編み方 2(図5、6)の方法です。最後の処理もペーパーコードの編み方と同じですのでそちらを参考にして下さい。
足りなくなったら、スクエアノッチ(参照 : 当 HP、ペーパーコードの座編み(1)、その他、図17)で繋いでいきます。縛らないで繋いでいく方法もありますが、今回は簡単で確実な方法を選びました。あまりきつく結ぶ必要はありません。
■手順 3
写真上から3枚目位まで編んだ段階で内部にアンコを入れます。アンコはダメージがあって使えないものや、あまったガマの葉を内部に詰めていきます。アンコを詰めながら最後まで編んでいきます。
仕上がったナチュラルラッシュによる座面です。ペーパーラッシュに比べ、適度に柔らかく非常に掛け心地のいいものです。水分を乾燥させて仕上がりです。