ステンレス製スポークシェイブ
スポークシェイブは、主として曲面を削るための道具です。
珍しいステンレスボディと精度感が気に入り、購入しました。
■平面・凸面用フラットソールタイプ
フラットソール(下端面が平面)。
アジャスタブル(ネジによるブレード出し入れ機構)。
本体長さ:275㎜
刃幅:50㎜
ソール面サイズ:27×65㎜
ブレード(刃)厚さ:3㎜
購入サイト:WORKSHOP HEAVEN(英国)
価格:49.5ポンド(2012/09現在)
Quangsheng(中国)製ですが、ブリティッシュスタンダードで製造され、信頼できるショップで販売されているために購入決定しました。
作りは大変良く、高精度です。本体は修正なしで、そのまま使えます。
若干修正したのは、ブレードと、ブレード押え(カップアイロン)の平面を出した程度。これは、ボディ、ブレード、そしてブレード押えの密着を上げるためです。これを行わなくても、ほとんど問題はありません。
本体は、スポークシェイブにしては、意外にというか、かなり重い方ですが、使う分には問題ありません。
刃口も狭いので、逆目も起きにくいです。
ブレードは厚いので研ぎやすいです。
アジャスター付きなので、微妙な刃の調整が簡単に出来ます。
以前購入した、アジャスターが無いタイプと比べたらセッティングは、雲泥の差。今後、アジャスターの無いタイプを買う気にはなりません。
ボディはガルウィングタイプ、つまり、刃先と力点が多少離れているので、これに慣れていない方は、最初は使いにくいかもしれません。
使用手順として-。
ブレードをセット。
カップアイロンをセットし、ロックナット(Thumbscrew)を軽く締める。
アジャスターを回してブレードの出を調整。
ロックナットを締める(手締めOK)。
引いてよし、押してよし。非常に使いやすい。
ただし、この手の西洋工具に慣れていない方は、最初は若干違和感があるかもしれません。経験の浅い方は、この記事を鵜呑みにしないようにして下さい。
サイト説明では、必要によって、ソール面をヤスリで削り、曲面(Convex)に成形してもいいとあります。
これによって、凹面が削れるようになるわけです。
ブレードは硬いので、私は、ダイヤモンド砥石が必須だと思います。
道具マニアではない私には、意味のないと思える木箱入(ただしゴージャスには見える)。
説明書は入っていません(サイトでの簡単な説明のみ。プロ用の為当然かも)。
■凹面用ラウンドソール(コンベックスソール)タイプ
この製品には、フラットソールの他に、ラウンドソール(コンベックスソール)(Stainless Steel Convex Sole Spokeshave)があります。
日本語で言えば、反台南京鉋ということになります。
サイズは、フラットソールと同様。
2個のアジャスターでの刃の出し入れも同様です。
所が、これは使いにくい。
押しても引いてもイマイチしっくりこない。
力が入りにくい。
今までも様々な西洋南京を使ってきたし、英国での椅子作りでも、スポークシェイブを使ってきましたが、特に使いにくいということはありませんでした。
ソールの形状が良くないのです。
ソールのアジャスター側が高いのです。
そこで、刃先からアジャスター側を削りました。それで、削りやすくなりました。